ザ・ビートルズ楽曲データベース

All You Need Is Love

邦題
愛こそはすべて
作者
Lennon/McCartney(ジョンの作品)
リードヴォーカル / コーラス
ジョン / ポール、ジョージ
使用楽器
  • Rickenbacker 4001 (Paul)
  • Fender Stratocaster(George)
  • Piano (George Martin)
  • Ludwig (Ringo)
  • Harpsichord (John)
  • Double Bass (Paul)
  • Conga (Ringo)
  • Tambourine (Ringo)
  • Violin (George)
  • Banjo (John)
  • Brass,Strings,Accordion,etc...

Recording Data ~レコーディング・データ

15枚目のオリジナルシングルとして1967年7月7日に発売された曲である。
カップリングは「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」。

この曲は、当時世界初の試みとして、衛星中継を使い31ヵ国で同時放送された宇宙中継特別番組「Our World(邦題はわれらの世界)」の為に書かれた曲で、ビートルズはイギリス代表として出演した。
1967年の6月25日の生中継の際に、レコーディングされた物が一部使用されている。
(したがってこの曲は完全なライブレコーディングではない)
ジョンがリード・ヴォーカルを取り、ジョン、ポール、ジョージによるコーラスがついている。

1967年11月初旬。「マジカル・ミステリー・ツアー」が2枚組EPとして英国で発表される事が決まった。
しかし、アメリカでは複数の曲をEP盤の片側に詰め込む事が一般的ではなかったため
アルバムに未収録だったこの時期のシングルを収録した編集アルバムとして、LP盤「マジカル・ミステリー・ツアー」が企画され、本国でのEP発売の10日前にキャピトルから先行発売された。
1987年のCDリリースに際して、全世界で音源そしてカタログラインナップを統一する事になり、唯一アメリカ編集盤からこのLPが選ばれて統一カタログにラインナップ入りする事となった。
この楽曲はCDでは「マジカル・ミステリー・ツアー」の11曲目に収録されている。

後にアニメ映画「イエロー・サブマリン」にも使用され、 サウンドトラック盤である11枚目のアルバム「イエロー・サブマリン」の6曲目に再収録されている。

この衛星中継番組にビートルズが出演する事が発表されたのは1967年5月22日。
イギリス代表として出演し、この番組の為に書いた新曲のレコーディング風景を放送する事が契約として交わされた。
BBCからの注文は「世界中の誰が聴いてもわかりやすいテーマの曲」というものであった。

しかし、ジョンはギリギリになるまでこの曲を書かなかった。
「あ、もうこんな時期か。そろそろ何か書かないとw」と思って急遽この曲を書いたそうである。

最初にこの曲を取り上げたのは1967年6月14日(なんと本番まであと10日たらずである!!)。
オリンピック・サウンド・スタジオにて約33テイクの録音(テイク表記に違いがあるかも?)を行った。
リンゴがドラムを受け持ったが、他のメンバーといえば、ポール(ダブル・ベース)、ジョン(ハープシコード)、ジョージ(バイオリン)というあまり想像できない楽器の顔ぶれだった。
この日は第10テイクがベストと判断されてリダクションが行われている。

1967年6月19日。
アビイ・ロード第3スタジオにテープを持ち込み、まずはアビイ・ロードのレコーダーに第10テイクをコピー。
トラック3とトラック4にはジョンのリード・ヴォーカルとバックコーラス、そしてトラック2にはドラム(リンゴ)、ピアノ(ジョージ・マーティン)、バンジョー(ジョン)を録音した。

1967年6月23日。本番まであと2日!
第10テイクをリダクションして空きトラックを作り、そこにオーケストラを録音する。
オーバーダブセッションとして第34~第43テイクを録音する。

1967年6月24日。本番まであと1日!
この日、ビートルズはスタジオを公開してマスコミの取材を許可した。
オーケストラと共に入念なリハーサルを繰り返した後、第44~第47テイクの追加録音を行う。
この日に「明日の演奏はシングルとして発表する」と決まった(!)

そして1967年6月25日。
放送開始までビートルズはアビイ・ロード第1スタジオにこもり、入念なリハーサルを繰り返す。
カメラ・リハーサルやレコーディング機器の調子を見る為もあり、実に第48~第57テイクの録音もされた。

本番。カメラが回って中継スタート。これが第58テイクとなる。
混乱を避けるためにビートルズは第10テイクを流しながら録音に挑んだ。
実際、この日にライブレコーディングされたのはジョンのヴォーカル、ポールのベース、ジョージのギターソロ部分、リンゴのドラム、そして13人のオーケストラであった。
このオーケストラの中には「ペニー・レイン」でピッコロトランペットを吹いたデビット・メイスンもいた。(全く同じピッコロトランペットをこの時に使用している。)

このスタジオ内にはエリック・クラプトン、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、マリアンヌ・フェイスフル、そしてキース・ムーン等々蒼々たるメンバーが顔を連ねており、エンディングのコーラスを歌っている。

興奮の中継セッションが終わった夜中。
その第58テイクにリンゴのドラムロール(イントロ)とジョンのヴォーカルを一部録音しなおした。
そして、これがそのままリミックスされて1967年7月7日に発売されたのである。

Out Takes ~ミックス、テイク違い&リマスター

  1. モノラルバージョンはステレオバージョンと比べてフェイドアウトが若干長い。
    但し、アルバム「イエローサブマリン」のモノラル盤に収められている同曲はステレオミックスをモノラル化したものなので、これには該当しない。

An anecdote ~ こぼれ話

  1. この曲には様々な別の楽曲が盛り込まれている。
    まずイントロはフランス国歌の「ラ・マルセイエーズ」。当時イギリスはフランスとは犬猿の仲であった。
    エンディングになるとジョンは「イエスタデイ」や「シー・ラヴス・ユー」を口ずさみ、オーケストラはグレン・ミラーの「イン・ザ・ムード」やイギリス民謡の「グリーンスリーブス」、そして「ブランデンブルグ協奏曲」を奏でる。
    オーケストラのスコアはジョージ・マーティンがあらかじめ「著作権が切れてるだろう」と思ってあらかじめ盛り込んだのだが、「イン・ザ・ムード」はまだ著作権が生きており、使用料を払うハメになってしまった。

Youtube


参考文献

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ビートルズ公式録音曲213曲を徹底的に解説!テイク違いやミックス違い、そして2009年リマスターについてを動画等を交えて書き連ねています。

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