ザ・ビートルズ楽曲データベース

I'm Looking Through You

邦題
君はいずこへ
作者
Lennon/McCartney(ポールの作品)
リードヴォーカル / コーラス
ポール / ジョン
使用楽器
  • Gibson J-160E (John)
  • Rickenbacker 4001 (Paul)
  • Fender Stratocaster (George)
  • Ludwig (Ringo)
  • Tambourine (George)
  • His Knee & hand (Ringo)
  • Hammond Organ (Ringo)

Recording Data ~レコーディング・データ

ビートルズの英国での6枚目にあたるオリジナルアルバム、「ラバー・ソウル」の10曲目に収録されたアップテンポの軽快なナンバー。作者のポールがリード・ヴォーカルをとり、ジョンがハーモニーをつけている。

昨年と同じく「1年に2枚のアルバム」のノルマをこなすべく、10月半ばからこのアルバムのセッションは開始された。 実質このアルバムは一ヶ月たらずでレコーディング~ミキシングを経て、完成させている。
しかも、セッション開始の時点では、録音できる曲のストックがなかったそうだ。
ポールはこのアルバムのセッションより、リッケンバッカー4001を使用しはじめている。

このアルバム中、最も難産だった曲で幾多のリメイクを経て完成している。

まずは1965年10月24日にアビイ・ロード第2スタジオにて録音開始。
この日はこの曲だけに費やされ、後に完成するも破棄された。(第1テイク)

1965年11月6日。再度ビートルズはリメイクに取りかかるがこれも破棄。(第2、第3テイク)

そして1965年11月10日にようやく納得のいくリズムトラックが録音された。(第4テイク)

そして1965年11月11日のセッションでヴォーカルがオーバーダブされる。
このアルバムセッションの最終日にあたり、同じ日には「ユー・ウォント・シー・ミー」「ガール」が録音されており、また「ウェイト」のオーバーダブが行われて、このアルバムのセッションは全て終了。
実に発売日の1965年12月3日の発売まで一ヶ月を切ったギリギリの状態であった。
この日のレコーディングセッションは13時間を超え、終わったら朝の7時だったそうだ。

Out Takes ~ミックス、テイク違い&リマスター

  1. このアルバムに関しては、1987年のCD化においてもリミックスがやり直されており、またアメリカでも2種類のミックスが出回っていたり(収録曲も本国イギリスとは異なる)、本国でもカッティングレベルの違うアナログ初版の「マトリックス1」などがあって正直キリがない。
    現在、CDで出回っているミックスを下記に羅列しておく。
    • 1987年に発売されたCD(ステレオ)Voが中央に定位しているもの
    • 2009年に発売されたリマスターCD(ステレオ)基本は上記に準拠。
    • 2009年に発売された限定モノラルボックスに収められたCD(モノラル)
    • 上記のモノラル盤CDに収められたボーナストラック(ステレオ)1965年のミックス(Voが右に定位)
    • ザ・ビートルズ’65BOX」に収められたキャピトル(アメリカ)版ステレオミックス。
    • 上記に収められたキャピトル(アメリカ)版モノラルミックス。
    こんな感じで1度の音源で6回楽しめます、というかいい加減にしろコラ。
  2. The Beatles Anthology 2」に破棄された第1テイクが収録されている。
    発表された物よりもキーは半音低くパーカッション類もかなり多く入っており、テンポもゆったりとしている。そしてまだ未完成だったのか、Bメロにあたる部分がない。 管理人はこのバージョンを海賊盤「Sessions」で聞いたがけっこう好きだった。
  3. アメリカ編集盤「ラバー・ソウル」のステレオ盤は、唯一「イントロのギターを間違ってやり直すバージョン」が収録されている。このバージョンは「The Capitol Albums Vol. 2」等に収められているのでCD入手は可能。
  4. モノラル盤はステレオ盤に比べてフェイドアウトが5秒ほど遅い。

An anecdote ~ こぼれ話

  1. この曲はポールの当時の恋人だったジェーン・アッシャーと喧嘩中に書いた曲で、彼女の心変わりを嘆いた内容になっている。

各種聴き放題サービスでのビートルズ作品の取り扱い状況

Amazonプライムミュージック

ビートルズ・オリジナルアルバムはAmazonプライムの特典である「Amazon Prime Music」で「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ビートルズ・フォー・セール」「イエロー・サブマリン」を除いて聴き放題に含まれています。(いずれも2009年リマスターのみ)

Amazonジャパンのプレスリリースはこちら。

なぜこの3つが省かれているのかが謎ですが、単体での購入もお忘れなくという事なのかも知れません。
Amazonプライムはお急ぎ便の使用や送料無料、プライムビデオなど様々な特典を含んで月間400円、年間3,900円という価格で提供されています。
ちなみにプライムビデオの方では無料のビートルズ映像作品はありませんでしたし、公式の映画やコンサートフィルムは取り扱い自体がありませんでした。
頻繁にAmazonを使う、という事であれば加入するのもよいかも知れませんがビートルズを全て楽しみたい!という方には微妙かも。

Google Play Music

Googleが提供しているGoogle Play Musicの状況はオリジナルアルバム(アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントペパーの50周年含む)は全て配信されていますが、BBCセッション、レット・イット・ビー・ネイキッドは見当たりませんね。その代わりトニー・シェリダンものやハンブルグものなど少々怪しそうな物もラインナップされてるのがちょっと面白いです。
こちらは月額980円です。公式サイトはこちら

Spotify

Spotifyでの状況はGoogle Play Musicと同じ取り扱い状況ですが、時折広告が入ったり使用時間の制限があるものの公式アルバムの曲は全曲聴けるようになっています。
この制限を外したり、ダウンロード可能にするには月額980円の使用料が必要になります。
公式サイトはこちら

Apple Music

音楽配信サービスの大御所(笑)といえばやっぱりAppleですが、ビートルズの取り扱い状況は他よりも充実しており、BBCセッション、ネイキッド、イエロー・サブマリンソングブック、そしてなんとU.S.Albums(!)も含まれています。但しこれらは単体購入のみでしか聞けないものもあります。

オリジナルアルバム、アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントの50周年エディションまでが聴き放題プランの中に含まれているので、ビートルズを楽しみたいのであればApple Musicが今の所最良の選択と言えるでしょう。

惜しむらくはモノラル盤の取り扱いがないところですが、AppleにはiTunes独占配信だった「The Beatles Bootleg Recordings 1963」があるのが大きいですね。
このアルバムも月額プランで聴けるものの中に入っています。

月額プランは個人では980円。ファミリープラン、1480円もありこちらはこの金額で6人までアクセス可能です。

参考文献

ビートルズ公式録音曲213曲を徹底的に解説!テイク違いやミックス違い、そして2009年リマスターについてを動画等を交えて書き連ねています。

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