ザ・ビートルズ楽曲データベース

From me to you

邦題
フロム・ミー・トゥ・ユー
作者
Lennon/McCartney(二人の共作)
リードヴォーカル / コーラス
ポール、ジョン / -
使用楽器
  • Rickenbacker 325(John)
  • Hofner Bass (Paul)
  • Gretch DUO JET (George)
  • Premier (Ringo)
  • Harmonica (John)

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Recording Data ~レコーディング・データ

ビートルズの英国での3枚目のオリジナルシングル。カップリングは「サンキュー・ガール」。
1963年4月12日に発売された。
全編、ジョンとポールのデュエットで歌われている。

各オリジナルアルバムには未収録のために、編集盤「パスト・マスターズ」に収録されている。

この曲は1963年3月5日、アビイ・ロード第2スタジオにて録音された。

基本的にこの曲は全部で7テイク録音されており、完全に最後まで演奏されたテイクは2,3,4,5,7テイク。
第5テイクで初めて中間部分の間奏が足されて、最後の第7テイクに以下のオーバーダブを施す。
(2トラック録音なのでプレイバックを流しながら別のレコーダーに録音し各テイクを保存 )

  1. テイク8でジョンがイントロと間奏部分にハーモニカを録音
  2. テイク9はジョンのハーモニカの間奏部分のやり直しと、エンディングにもハーモニカを足すはずだったが、ジョンが演奏するのを忘れてしまう。
  3. テイク10でジョンが最終部分にハーモニカを録音する。
  4. テイク11ではイントロに「ダダダーダダ」のハミングを録音する。
  5. テイク12ではイントロにコーラス(ユニゾンなのでダブルトラックか?)を録音する。
  6. テイク13ではジョンがオクターブ上のコーラスを重ねる。

そして、編集でイントロをテイク12、間奏までをテイク8、間奏部分をテイク9、それ以降をテイク10とつなぎ合わせて完成に至った。

Out Takes ~ミックス、テイク違い&リマスター

  1. ステレオとモノラルではイントロのミックスが異なる。
    モノラルではイントロのメロディーとユニゾンでハーモニカが聞こえるが、ステレオではカットされている。
  2. The Beatles Live at BBC」に歌詞を変えた「From us to You」が収録されている。
    これは当時ビートルズが出演していたラジオ番組「From us To You」にちなんで録音されたもの。
    もちろんラジオ番組のテーマ曲として使用されている。
  3. 2013年12月17日にiTunes Store限定で配信開始された「The Beatles Bootleg Recordings 1963」にテイク1&2、そしてテイク5が収録されている。
    テイク1はイントロのフレーズがジョージにより演奏されており、2回目の「Just Call on me」の歌詞が「So Call on me」となっている。テイク1はソロに行く前に中座。
    これはギターの弦をこすった時に出るスクラッチノイズをポールが調整室からの中断の合図(ホイッスル)と聞き違えたために演奏を止めたらしい。
    続くテイク2は最後まで演奏されているものの、中間部分のソロがまだないしエンディングもバラけている。
    テイク5では中間部分に間奏(後でハーモニカを足す事が決まっていたのかフレーズ部分は空になっている)が足されているがまだハーモニカは入っていない。

An anecdote ~ こぼれ話

  1. この曲は録音の5日前、ビートルズがヘレン・シャピロとのツアー中にバスの中で書いた物である。
    当初は「あまりにもブルージー過ぎる」のでシングルにはどうか?という事だったが、ハーモニカなどを加えてアレンジした結果、これならよかろう、とシングルにしたそうだ。もちろんチャートの1位を獲得している。

各種聴き放題サービスでのビートルズ作品の取り扱い状況

Amazonプライムミュージック

ビートルズ・オリジナルアルバムはAmazonプライムの特典である「Amazon Prime Music」で「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ビートルズ・フォー・セール」「イエロー・サブマリン」を除いて聴き放題に含まれています。(いずれも2009年リマスターのみ)

Amazonジャパンのプレスリリースはこちら。

なぜこの3つが省かれているのかが謎ですが、単体での購入もお忘れなくという事なのかも知れません。
Amazonプライムはお急ぎ便の使用や送料無料、プライムビデオなど様々な特典を含んで月間400円、年間3,900円という価格で提供されています。
ちなみにプライムビデオの方では無料のビートルズ映像作品はありませんでしたし、公式の映画やコンサートフィルムは取り扱い自体がありませんでした。
頻繁にAmazonを使う、という事であれば加入するのもよいかも知れませんがビートルズを全て楽しみたい!という方には微妙かも。

Google Play Music

Googleが提供しているGoogle Play Musicの状況はオリジナルアルバム(アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントペパーの50周年含む)は全て配信されていますが、BBCセッション、レット・イット・ビー・ネイキッドは見当たりませんね。その代わりトニー・シェリダンものやハンブルグものなど少々怪しそうな物もラインナップされてるのがちょっと面白いです。
こちらは月額980円です。公式サイトはこちら

Spotify

Spotifyでの状況はGoogle Play Musicと同じ取り扱い状況ですが、時折広告が入ったり使用時間の制限があるものの公式アルバムの曲は全曲聴けるようになっています。
この制限を外したり、ダウンロード可能にするには月額980円の使用料が必要になります。
公式サイトはこちら

Apple Music

音楽配信サービスの大御所(笑)といえばやっぱりAppleですが、ビートルズの取り扱い状況は他よりも充実しており、BBCセッション、ネイキッド、イエロー・サブマリンソングブック、そしてなんとU.S.Albums(!)も含まれています。但しこれらは単体購入のみでしか聞けないものもあります。

オリジナルアルバム、アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントの50周年エディションまでが聴き放題プランの中に含まれているので、ビートルズを楽しみたいのであればApple Musicが今の所最良の選択と言えるでしょう。

惜しむらくはモノラル盤の取り扱いがないところですが、AppleにはiTunes独占配信だった「The Beatles Bootleg Recordings 1963」があるのが大きいですね。
このアルバムも月額プランで聴けるものの中に入っています。

月額プランは個人では980円。ファミリープラン、1480円もありこちらはこの金額で6人までアクセス可能です。

参考文献

ビートルズ公式録音曲213曲を徹底的に解説!テイク違いやミックス違い、そして2009年リマスターについてを動画等を交えて書き連ねています。

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