ザ・ビートルズ楽曲データベース

The Ballad of John and Yoko

邦題
ジョンとヨーコのバラード
作者
Lennon/McCartney(ジョンの作品)
リードヴォーカル / コーラス
ジョン / ポール
使用楽器
  • Gibson J-160E (John)
  • Epiphone Casino (Paul)
  • Höfner Bass (Paul)
  • Ludwig (Paul)
  • Piano (Paul)
  • Maracas (Paul)

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Recording Data ~レコーディング・データ

ビートルズの英国での20枚目のオリジナルシングルである。カップリング曲は「オールド・ブラウン・シュー」。
この曲はイギリスでは1969年5月30日に発売された。
まだ前シングル曲「ゲット・バック」のリリースから一ヶ月半しか経っておらず、
しかも「ゲット・バック」はいまだにチャート1位だった時期である。
作者のジョンがリード・ヴォーカルを取り、ポールがコーラスを付けている。

なお、この曲のレコーディングにはジョージとリンゴは参加していない。
リンゴは俳優として映画「マジック・クリスチャン」の撮影、ジョージは休暇でイギリスにいなかった為である。

各オリジナルアルバムには未収録のために、編集盤「パスト・マスターズ」に収録されている。

この曲が録音されたのは1969年4月14日。アビイ・ロード第3スタジオ。
まずはポール(ドラム)、ジョン(アコギ)でリズムトラックを11テイク録音した。
この頃は「ゲット・バック・セッション」の中断、そしてアップルの経営難などで口論が絶えなかった、というグループ状態ではあったが、この日のセッションテープには
ジョン「もう少しテンポを上げてくれないかリンゴ!(とドラムのポールに呼びかける)」
ポール「OK、ジョージ!(とギターのジョンに呼びかける)」というユーモア溢れる会話が残っているそうだ。

ベストテイクは第10テイク。
この後、ジョンはキーを上げて(EからGに2音。カラオケで言うと+4w)録音を1度だけ試みている。

その第10テイクに各楽器を手早くオーバーダブして、ステレオリミックスまで仕上げた。

なお、このシングルからはリミックスはステレオのみ、となった。
従ってこの曲は「初めてモノラルミックスが作られなかった曲」という事になる。

Out Takes ~ミックス、テイク違い&リマスター

特になし

An anecdote ~ こぼれ話

  1. この曲は1969年3月20日に結婚したジョンとヨーコの結婚騒動を歌にしたものである。
    どうしてこの曲がビートルズ名義でリリースされたのかよくわからないんだが、1969年6月1日の「平和を我らに」のレコーディング(イベント「ベッド・イン」中)からジョンはプラスティック・オノ・バンド名義で実質ソロ活動を開始しているので、もしこの曲を録音する段階でプラスティック・オノ・バンドが存在していれば、そちらの名義でリリースしていたと思われる。
  2. この曲の歌詞の一部、「Christ! you know it ain't easy, You know how hard it can be. The way things are going They're gonna crucify me」の部分が問題となり、アメリカでは放送禁止になる所が相次いだ。
    この「Christ!」はもちろんキリストを指す言葉ともとれ、しかも「crucify」は「磔(はりつけ)」の意味もある事から、「キリストを磔にする」という意味に取られたからである。
    ポールは録音中から「こんな歌詞で大丈夫?」と心配してたそうだが、ジョンは押し切ったとか。
    レボリューション」の時はあんなに「仲間から外してくれ、いや入れてくれ」と曖昧にするほど悩んでいたのに、1年経てばこの強気であるww
    まあ、それがジョンの魅力といえばそうなんだけれども。
  3. この曲のエンディングのギターフレーズはジョニー・バーネット・トリオの「Lonesome Tears in my Eyes」から借用している。この曲はジョンのお気に入りで「The Beatles Live at BBC」にはジョンが歌ったこの曲が収録されている。

各種聴き放題サービスでのビートルズ作品の取り扱い状況

Amazonプライムミュージック

ビートルズ・オリジナルアルバムはAmazonプライムの特典である「Amazon Prime Music」で「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ビートルズ・フォー・セール」「イエロー・サブマリン」を除いて聴き放題に含まれています。(いずれも2009年リマスターのみ)

Amazonジャパンのプレスリリースはこちら。

なぜこの3つが省かれているのかが謎ですが、単体での購入もお忘れなくという事なのかも知れません。
Amazonプライムはお急ぎ便の使用や送料無料、プライムビデオなど様々な特典を含んで月間400円、年間3,900円という価格で提供されています。
ちなみにプライムビデオの方では無料のビートルズ映像作品はありませんでしたし、公式の映画やコンサートフィルムは取り扱い自体がありませんでした。
頻繁にAmazonを使う、という事であれば加入するのもよいかも知れませんがビートルズを全て楽しみたい!という方には微妙かも。

Google Play Music

Googleが提供しているGoogle Play Musicの状況はオリジナルアルバム(アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントペパーの50周年含む)は全て配信されていますが、BBCセッション、レット・イット・ビー・ネイキッドは見当たりませんね。その代わりトニー・シェリダンものやハンブルグものなど少々怪しそうな物もラインナップされてるのがちょっと面白いです。
こちらは月額980円です。公式サイトはこちら

Spotify

Spotifyでの状況はGoogle Play Musicと同じ取り扱い状況ですが、時折広告が入ったり使用時間の制限があるものの公式アルバムの曲は全曲聴けるようになっています。
この制限を外したり、ダウンロード可能にするには月額980円の使用料が必要になります。
公式サイトはこちら

Apple Music

音楽配信サービスの大御所(笑)といえばやっぱりAppleですが、ビートルズの取り扱い状況は他よりも充実しており、BBCセッション、ネイキッド、イエロー・サブマリンソングブック、そしてなんとU.S.Albums(!)も含まれています。但しこれらは単体購入のみでしか聞けないものもあります。

オリジナルアルバム、アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントの50周年エディションまでが聴き放題プランの中に含まれているので、ビートルズを楽しみたいのであればApple Musicが今の所最良の選択と言えるでしょう。

惜しむらくはモノラル盤の取り扱いがないところですが、AppleにはiTunes独占配信だった「The Beatles Bootleg Recordings 1963」があるのが大きいですね。
このアルバムも月額プランで聴けるものの中に入っています。

月額プランは個人では980円。ファミリープラン、1480円もありこちらはこの金額で6人までアクセス可能です。

参考文献

ビートルズ公式録音曲213曲を徹底的に解説!テイク違いやミックス違い、そして2009年リマスターについてを動画等を交えて書き連ねています。

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