ザ・ビートルズ楽曲データベース

This Boy

邦題
ジス・ボーイ(発売当初は「こいつ」)
作者
Lennon/McCartney(二人の共作)
リードヴォーカル / コーラス
ジョン / ポール、ジョージ
使用楽器
  • Gibson J-160E (John)
  • Hofner Bass (Paul)
  • Gretch Country Gentleman (George)
  • Ludwig (Ringo)

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Recording Data ~レコーディング・データ

ビートルズの英国での5枚目のオリジナルシングルである「抱きしめたい」のカップリング曲である。
このシングルは英国では1963年11月29日に発売された。
全編、ジョンとポール、ジョージの3部コーラスで歌われているが、サビの部分はジョンがリードを取っている。

各オリジナルアルバムには未収録のために、編集盤「パスト・マスターズ」に収録されている。

この曲が録音されたのは1963年10月17日。アビイ・ロード第2スタジオにて録音された。
ビートルズにとって初めての4トラックレコーディングである。
この曲も同日に録音された「抱きしめたい」と同じく第17テイクまで録音されており、第15テイクでバックトラックを仕上げて、第16、第17とコーラスのオーバーダビングを施している。

1963年10月21日にモノミキシングおよび編集がされている。
サビの後のAメロはおそらく切り貼りされていると思われる。

そして7枚目のアルバム「リボルバー」の発売後の1966年11月7日。
この曲はジョージ・マーティンにより再度ステレオリミックスされた。
このリミックスはビートルズ初のベストアルバム「オールディーズ(未CD化)」のためなのだが、スタッフが「バッド・ボーイ」と「ジス・ボーイ」を取り違えてしまい、アルバム「オールディーズ」に収録されるのはこの「ジス・ボーイ」と勘違いして、ステレオ・リミックスしてしまったのである。
オーストラリア盤のシングル「抱きしめたい」のB面に収められていたステレオバージョンはこれなのかも?

Out Takes ~ミックス、テイク違い&リマスター

  1. 各国盤でミックスの違いが存在している。
    CD化の際に音源統一された後ではステレオ・モノラル共に特に違いはない。
  2. The Beatles Anthology 1」に、ビートルズがテレビ番組「マーカム・アンド・ワイズ・ショー」に出演した時のテイクが収録されている。レコーディングは1963年12月2日、ATVスタジオである。

An anecdote ~ こぼれ話

  1. この曲はビートルズ活動中には英国でのアルバムに収録される事はなかった。
    しかし1978年に発売されたボックスセット「ビートルズ・コレクション」に付いていたアルバム「レアリティーズ」に収録された。このアルバムは後に単体でも発売されている。このアルバムに収められたのはモノラルバージョン。
    そして、1981年に発売された「The Beatles EP Collection」のオマケEPにようやくステレオバージョンが収録された。
  2. この曲のオーケストラ・アレンジバージョン(インスト)が「リンゴのテーマ」として映画「ア・ハード・デイズ・ナイト」で使用された。リンゴが一人で街をふらつく場面で効果的に使用されている。
    アメリカ盤の「ア・ハード・デイズ・ナイト」にこの「リンゴのテーマ」は収められており、また日本では単体でシングルカットされた。
    現在では未CD化のために入手は非常に困難である。

各種聴き放題サービスでのビートルズ作品の取り扱い状況

Amazonプライムミュージック

ビートルズ・オリジナルアルバムはAmazonプライムの特典である「Amazon Prime Music」で「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ビートルズ・フォー・セール」「イエロー・サブマリン」を除いて聴き放題に含まれています。(いずれも2009年リマスターのみ)

Amazonジャパンのプレスリリースはこちら。

なぜこの3つが省かれているのかが謎ですが、単体での購入もお忘れなくという事なのかも知れません。
Amazonプライムはお急ぎ便の使用や送料無料、プライムビデオなど様々な特典を含んで月間400円、年間3,900円という価格で提供されています。
ちなみにプライムビデオの方では無料のビートルズ映像作品はありませんでしたし、公式の映画やコンサートフィルムは取り扱い自体がありませんでした。
頻繁にAmazonを使う、という事であれば加入するのもよいかも知れませんがビートルズを全て楽しみたい!という方には微妙かも。

Google Play Music

Googleが提供しているGoogle Play Musicの状況はオリジナルアルバム(アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントペパーの50周年含む)は全て配信されていますが、BBCセッション、レット・イット・ビー・ネイキッドは見当たりませんね。その代わりトニー・シェリダンものやハンブルグものなど少々怪しそうな物もラインナップされてるのがちょっと面白いです。
こちらは月額980円です。公式サイトはこちら

Spotify

Spotifyでの状況はGoogle Play Musicと同じ取り扱い状況ですが、時折広告が入ったり使用時間の制限があるものの公式アルバムの曲は全曲聴けるようになっています。
この制限を外したり、ダウンロード可能にするには月額980円の使用料が必要になります。
公式サイトはこちら

Apple Music

音楽配信サービスの大御所(笑)といえばやっぱりAppleですが、ビートルズの取り扱い状況は他よりも充実しており、BBCセッション、ネイキッド、イエロー・サブマリンソングブック、そしてなんとU.S.Albums(!)も含まれています。但しこれらは単体購入のみでしか聞けないものもあります。

オリジナルアルバム、アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントの50周年エディションまでが聴き放題プランの中に含まれているので、ビートルズを楽しみたいのであればApple Musicが今の所最良の選択と言えるでしょう。

惜しむらくはモノラル盤の取り扱いがないところですが、AppleにはiTunes独占配信だった「The Beatles Bootleg Recordings 1963」があるのが大きいですね。
このアルバムも月額プランで聴けるものの中に入っています。

月額プランは個人では980円。ファミリープラン、1480円もありこちらはこの金額で6人までアクセス可能です。

参考文献

ビートルズ公式録音曲213曲を徹底的に解説!テイク違いやミックス違い、そして2009年リマスターについてを動画等を交えて書き連ねています。

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