ザ・ビートルズ楽曲データベース

Hello, Goodbye

邦題
ハロー・グッドバイ
作者
Lennon/McCartney(ポールの作品)
リードヴォーカル / コーラス
ポール / ジョン、ジョージ
使用楽器
  • Hammond Organ (John)
  • Rickenbacker 4001 (Paul)
  • Epiphone Casino(George)
  • Piano (Paul)
  • Ludwig (Ringo)
  • Maracas (Ringo)
  • Viola (Kenneth Essex)
  • Viola (Leo Birnbaum)
  • Bongo
  • Conga

Recording Data ~レコーディング・データ

ビートルズの英国での16枚目のシングル。1967年11月24日に発売された。
作者のポールがリード・ヴォーカルを取り、ジョンとジョージがコーラスを付けている。
カップリング曲は「アイ・アム・ザ・ウォルラス」。

「マジカル・ミステリー・ツアー」が2枚組EPとして英国で発表される事が決まった。
しかし、アメリカでは複数の曲をEP盤の片側に詰め込む事が一般的ではなかったため
アルバムに未収録だったこの時期のシングルを収録した編集アルバムとして、LP盤「マジカル・ミステリー・ツアー」が企画され、本国でのEP発売の10日前にキャピトルから先行発売された。
1987年のCDリリースに際して、全世界で音源そしてカタログラインナップを統一する事になり、唯一アメリカ編集盤からこのLPが選ばれて統一カタログにラインナップ入りする事となった。
現行のCDでは「マジカル・ミステリー・ツアー」の7曲目(アナログ盤ではこの曲よりB面)に収録されている。

1967年10月2日にアビイ・ロード第2スタジオにて録音開始。
EP「マジカル・ミステリー・ツアー」のセッション中の事である。
この日ビートルズは合計14テイクのベーシックトラックの録音セッション(ピアノ、ドラム、オルガン、各種パーカッション類)を行い、14テイクをリダクションして第15、第16テイクを作成している。
当初の仮題は「Hello,Hello」だった。

1967年10月19日。アビイ・ロード第1スタジオ。
ジョージのギター、ジョンとジョージのコーラス、そしてポールのヴォーカルを第16テイクにオーバーダビング。
このテイクをリダクションして第17テイクを作成する。

翌日の1967年10月20日。アビイ・ロード第3スタジオ。
この日は二人のセッションミュージシャンによるビオラのオーバーダビングが行われる。

1967年10月25日。アビイ・ロード第2スタジオ。
先日の第17テイクをリダクションして第18~第21テイクを作成。
この第21テイクにポールによるベースがオーバーダビングされる。

1967年11月1日。
先日の第21テイクのリダクション作業。
第22~第25テイクを作成。

1967年11月2日。
前日の第22テイクにポールのもう一本のベースをオーバーダビング。
この日に全ての録音作業は終了した。

Out Takes ~ミックス、テイク違い&リマスター

  1. The Beatles Anthology 2」に1967年10月19日、第16テイクが収録されている。
    ジョージのギターリフが所々違っているのと、ポールの余分なボーカルも聞こえる。
    またビオラやベースのオーバーダブ前のテイクなので、これらの楽器は入っていない。

An anecdote ~ こぼれ話

  1. EP「マジカル・ミステリー・ツアー」の先行シングルとしてリリースされたこの曲ではあるが、映画「マジカル・ミステリー・ツアー」ではエンディングクレジットの所に、一旦演奏がブレイクした後の「Hela, hey-ba hello-a」部分のみ使用されている。
  2. またこの曲には「サージェント・ペパー」の衣装を着て演奏するプロモビデオがある。これは当時、マイムによる演奏(要するに口パク、手パク)をBBC(イギリスのラジオ曲)が禁止していたために、この規定に引っかかって本国では放映されなかった。アメリカではマイム規制はないので普通に放送されている。
    ビオラが鳴っているとバレるので、わざわざビオラを抜いたミックスまで作成したのだが、残念ながら演奏していないのは明白だったためにイギリスでは放映されなかったのである。
  3. このプロモビデオは3種類あって、「サージェント・ペパー」の衣装を着たメンバーとリンゴのドラムが小さな物、そして大きな物、普段着で通常のドラムがセットされたものの3つがある。

各種聴き放題サービスでのビートルズ作品の取り扱い状況

Amazonプライムミュージック

ビートルズ・オリジナルアルバムはAmazonプライムの特典である「Amazon Prime Music」で「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ビートルズ・フォー・セール」「イエロー・サブマリン」を除いて聴き放題に含まれています。(いずれも2009年リマスターのみ)

Amazonジャパンのプレスリリースはこちら。

なぜこの3つが省かれているのかが謎ですが、単体での購入もお忘れなくという事なのかも知れません。
Amazonプライムはお急ぎ便の使用や送料無料、プライムビデオなど様々な特典を含んで月間400円、年間3,900円という価格で提供されています。
ちなみにプライムビデオの方では無料のビートルズ映像作品はありませんでしたし、公式の映画やコンサートフィルムは取り扱い自体がありませんでした。
頻繁にAmazonを使う、という事であれば加入するのもよいかも知れませんがビートルズを全て楽しみたい!という方には微妙かも。

Google Play Music

Googleが提供しているGoogle Play Musicの状況はオリジナルアルバム(アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントペパーの50周年含む)は全て配信されていますが、BBCセッション、レット・イット・ビー・ネイキッドは見当たりませんね。その代わりトニー・シェリダンものやハンブルグものなど少々怪しそうな物もラインナップされてるのがちょっと面白いです。
こちらは月額980円です。公式サイトはこちら

Spotify

Spotifyでの状況はGoogle Play Musicと同じ取り扱い状況ですが、時折広告が入ったり使用時間の制限があるものの公式アルバムの曲は全曲聴けるようになっています。
この制限を外したり、ダウンロード可能にするには月額980円の使用料が必要になります。
公式サイトはこちら

Apple Music

音楽配信サービスの大御所(笑)といえばやっぱりAppleですが、ビートルズの取り扱い状況は他よりも充実しており、BBCセッション、ネイキッド、イエロー・サブマリンソングブック、そしてなんとU.S.Albums(!)も含まれています。但しこれらは単体購入のみでしか聞けないものもあります。

オリジナルアルバム、アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントの50周年エディションまでが聴き放題プランの中に含まれているので、ビートルズを楽しみたいのであればApple Musicが今の所最良の選択と言えるでしょう。

惜しむらくはモノラル盤の取り扱いがないところですが、AppleにはiTunes独占配信だった「The Beatles Bootleg Recordings 1963」があるのが大きいですね。
このアルバムも月額プランで聴けるものの中に入っています。

月額プランは個人では980円。ファミリープラン、1480円もありこちらはこの金額で6人までアクセス可能です。

参考文献

ビートルズ公式録音曲213曲を徹底的に解説!テイク違いやミックス違い、そして2009年リマスターについてを動画等を交えて書き連ねています。

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