ザ・ビートルズ楽曲データベース

Misery

邦題
ミズリー
作者
Lennon/McCartney(二人の共同作品)
リードヴォーカル / コーラス
ポールとジョンのデュエット
使用楽器
  • Gibson J-160E(John)
  • Hofner Bass (Paul)
  • Gretch DUO JET (George)
  • Premier (Ringo)
  • Piano (George Martin)

Recording Data ~レコーディング・データ

デビューアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー 」の2曲目に収録されているミディアムテンポのポップスナンバー。イントロのピアノがとても印象的である。

「プリーズ・プリーズ・ミー」のレコーディングセッションにあたる1963年2月11日(日曜日)、アビイ・ロード第2スタジオにてまずベーシックトラックを録音。後日にピアノをオーバーダビングする事があらかじめ決められていたので、通常15ipsのテープスピードで録音する所を30ipsにて録音されている。
(こうしておくとレコーディングの際に1/2の速度で録音できる。 )

1963年2月20日、ビートルズメンバー不在でピアノのオーバーダビングが行われた。ピアノをプレイしたのはプロデューサーであるジョージ・マーティン卿。

シンプルな曲調にもかかわらず、ベーシックテイクは11を数え、最終的にオーバーダビングを加えた第16テイクが採用された。

Out Takes ~ミックス、テイク違い&リマスター

  1. 2013年12月17日にiTunes Store限定で配信開始された「The Beatles Bootleg Recordings 1963」にテイク1、そしてテイク7が収録されている。
    まずテイク1だが「I Remember~」の歌詞の後のピアノオブリがジョージのギターで演奏されてるのだけれども、「おいおいもっと落ち着けw」と言いたくなるぐらいリズムが走っている。
    そしてテイク7ではジョージはフレーズを1オクターブ下げて演奏し、リズムはだいぶ落ち着いたのだけれどもやっぱりしっくりとはハマっていない。
    この曲がこのアルバムのセッション中、やたらテイクが多いのもこの部分をどうするか模索していたのかも知れませんね。
    なので「最初からピアノをオーバーダブする事が決まっていた」というのもどうも信用できないなあ。
    だってそれならこの部分は最初からフレーズを空にしておけばいいわけですしね。

An anecdote ~ こぼれ話

  1. 元々この曲はイギリスの女性シンガー、ヘレン・シャピロ(日本でも「悲しき片思い」「子供じゃないの」が有名)の為に書かれた物だったが、シャピロ側から「歌詞が暗いからヤダ」と断られたそうである。ビートルズはまだ売れてない時代、ヘレン・シャピロの前座としてイギリス国内をツアーして回っていた。後の3枚目のシングル「フロム・ミー・トゥ・ユー」も元はと言えばヘレン・シャピロとのツアー中にバスの中で書かれた物である。同じバスではあのロイ・オービソンが「オー・プリティー・ウーマン」を作曲してたらしい・・・

各種聴き放題サービスでのビートルズ作品の取り扱い状況

Amazonプライムミュージック

ビートルズ・オリジナルアルバムはAmazonプライムの特典である「Amazon Prime Music」で「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ビートルズ・フォー・セール」「イエロー・サブマリン」を除いて聴き放題に含まれています。(いずれも2009年リマスターのみ)

Amazonジャパンのプレスリリースはこちら。

なぜこの3つが省かれているのかが謎ですが、単体での購入もお忘れなくという事なのかも知れません。
Amazonプライムはお急ぎ便の使用や送料無料、プライムビデオなど様々な特典を含んで月間400円、年間3,900円という価格で提供されています。
ちなみにプライムビデオの方では無料のビートルズ映像作品はありませんでしたし、公式の映画やコンサートフィルムは取り扱い自体がありませんでした。
頻繁にAmazonを使う、という事であれば加入するのもよいかも知れませんがビートルズを全て楽しみたい!という方には微妙かも。

Google Play Music

Googleが提供しているGoogle Play Musicの状況はオリジナルアルバム(アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントペパーの50周年含む)は全て配信されていますが、BBCセッション、レット・イット・ビー・ネイキッドは見当たりませんね。その代わりトニー・シェリダンものやハンブルグものなど少々怪しそうな物もラインナップされてるのがちょっと面白いです。
こちらは月額980円です。公式サイトはこちら

Spotify

Spotifyでの状況はGoogle Play Musicと同じ取り扱い状況ですが、時折広告が入ったり使用時間の制限があるものの公式アルバムの曲は全曲聴けるようになっています。
この制限を外したり、ダウンロード可能にするには月額980円の使用料が必要になります。
公式サイトはこちら

Apple Music

音楽配信サービスの大御所(笑)といえばやっぱりAppleですが、ビートルズの取り扱い状況は他よりも充実しており、BBCセッション、ネイキッド、イエロー・サブマリンソングブック、そしてなんとU.S.Albums(!)も含まれています。但しこれらは単体購入のみでしか聞けないものもあります。

オリジナルアルバム、アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントの50周年エディションまでが聴き放題プランの中に含まれているので、ビートルズを楽しみたいのであればApple Musicが今の所最良の選択と言えるでしょう。

惜しむらくはモノラル盤の取り扱いがないところですが、AppleにはiTunes独占配信だった「The Beatles Bootleg Recordings 1963」があるのが大きいですね。
このアルバムも月額プランで聴けるものの中に入っています。

月額プランは個人では980円。ファミリープラン、1480円もありこちらはこの金額で6人までアクセス可能です。

参考文献

ビートルズ公式録音曲213曲を徹底的に解説!テイク違いやミックス違い、そして2009年リマスターについてを動画等を交えて書き連ねています。

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