ビートルズが企画した映画「マジカル・ミステリー・ツアー」のサウンドトラック盤(イギリスでは2枚組EP盤として発売された)のディスク2のA面1曲目に収められたクラシカルな雰囲気をもつバラード・ナンバーである。作者のポールがリード・ヴォーカルをとっている。
映画ではフランスのニースで撮影された風景の中でポールが一人で演技(?)する場面で使われている。
この6曲入りEP盤のセッションはアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のセッションが終わり、まだ発売もされていない1967年4月25日から開始されている。(「サージェントのミックスダウンが終わったのは5日前の4月20日!)
アメリカでは複数の曲をEP盤の片側に詰め込む事が一般的ではなかったために、
アルバムに未収録だったこの時期のシングルを収録した編集アルバムとして、LP盤「マジカル・ミステリー・ツアー」が企画され、本国でのEP発売の10日前にキャピトルから先行発売された。
1987年のCDリリースに際して、全世界で音源そしてカタログラインナップを統一する事になり、唯一アメリカ編集盤からこのLPが選ばれて統一カタログにラインナップ入りする事となった。
現行のCDでは「マジカル・ミステリー・ツアー」の2曲目に収録されている。
1967年9月6日にこの曲はまず、ポールのピアノ弾き語りがデモテープとして録音される。
このレコーディングの数日前、1967年8月27日にデビュー以来のマネージャーであった、ブライアン・エプスタインが死亡している。ビートルズは「船頭」と呼べる唯一の人を失いながらも、まずこのテレビ映画のプロジェクトを完成させるべく動き始めたのである。
そして1967年9月25日。9月6日のデモテープを参考にビートルズは正規の録音を開始する。
ジョンとジョージのハーモニカを含むリズムトラックを3テイク録音。
ベストと判断された第3テイクをリダクションして第4テイクを作成。
これにポールのリコーダー、リンゴのドラム、そしてポールのリードヴォーカルを追加する。
翌日の1967年9月26日。
この日は資料によると「ほとんどの楽器が入れ替わった」と書かれているが
どの楽器がベーシックトラックに残っているかまでは不明。
この日に録音された楽器はピアノ、アコギ、ドラム、ベースと書かれている。
たぶん、これらを入れ替えた後にリダクションを2度行って第6テイクを作成したと思われる。
その翌日、1967年9月27日。
ポールの追加ヴォーカル(どの部分かは不明。この曲はダブルトラック処理はされていない)を録音。
1967年10月20日。
外部ミュージシャンが招かれて、フルートの録音。
これを持ってこの曲は完成に至った。
モノラルバージョン
TV映画「マジカル・ミステリー・ツアー」より
デモテープ? 1967年9月6日のテイクか?
1967年9月25日のテイク4
ポール、ロシア赤の広場でのライブ
ビートルズ・オリジナルアルバムはAmazonプライムの特典である「Amazon Prime Music」で「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ビートルズ・フォー・セール」「イエロー・サブマリン」を除いて聴き放題に含まれています。(いずれも2009年リマスターのみ)
なぜこの3つが省かれているのかが謎ですが、単体での購入もお忘れなくという事なのかも知れません。
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頻繁にAmazonを使う、という事であれば加入するのもよいかも知れませんがビートルズを全て楽しみたい!という方には微妙かも。
Googleが提供しているGoogle Play Musicの状況はオリジナルアルバム(アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントペパーの50周年含む)は全て配信されていますが、BBCセッション、レット・イット・ビー・ネイキッドは見当たりませんね。その代わりトニー・シェリダンものやハンブルグものなど少々怪しそうな物もラインナップされてるのがちょっと面白いです。
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惜しむらくはモノラル盤の取り扱いがないところですが、AppleにはiTunes独占配信だった「The Beatles Bootleg Recordings 1963」があるのが大きいですね。
このアルバムも月額プランで聴けるものの中に入っています。
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ビートルズ公式録音曲213曲を徹底的に解説!テイク違いやミックス違い、そして2009年リマスターについてを動画等を交えて書き連ねています。
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