今では「パスト・マスターズ」というシングルやアルバム未収録曲が収録されてる
CDタイトルがあるおかげでビートルズを全曲聴くのは容易になりました。
しかし、僕がビートルズに触れた1985年当時はそんな物はありませんでした。
ビートルズの全てCDの発売が1987年だったので
(ただし「アビイ・ロード」だけは1983年に東芝EMIが発売してますがクレームが付いて発売中止になっている)
アナログ盤を集める、しか方法がなかったわけです。
そこでどうやって自分が全曲集めたのかを振り返ってみたくなりました。
まずはアナログ盤のオリジナルアルバムを全て買う
これはとにかく基本です(笑)
当時はアメリカ編集盤などがいっぱい出回ってましたからイギリスオリジナルに限定します。
- プリーズ・プリーズ・ミー
- ウィズ・ザ・ビートルズ
- ア・ハード・デイズ・ナイト
- ビートルズ・フォー・セール
- ヘルプ!
- ラバー・ソウル
- リボルバー
- サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
- ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)
- イエロー・サブマリン
- アビイ・ロード
- レット・イット・ビー
この中ではやっぱり「イエロー・サブマリン」を買うのが一番後だった気が・・
片面は映画のインストですし新曲は4曲ですからね。
次に編集盤を買って足らない曲を補う
全てのアルバムを集めた後は次はシングル・EP曲をいかに効率よく集めるか。
当時は「リボルバー」と「サージェント」の間に出たイギリス編集のベスト盤
「A Collection of Beatles Oldies(オールディーズ)」がありました。
1966年は「リボルバー」のレコーディング後で休暇に入ったために
年間アルバム2枚契約をこなすために企画されたものです。
収録曲は以下です。
Side A
- シー・ラヴズ・ユー
- フロム・ミー・トゥ・ユー
- 恋を抱きしめよう
- ヘルプ!
- ミッシェル
- イエスタデイ
- アイ・フィール・ファイン
- イエロー・サブマリン
Side B
- キャント・バイ・ミー・ラヴ
- バッド・ボーイ(このアルバムのみの収録)
- デイ・ドリッパー
- ア・ハード・デイズ・ナイト
- 涙の乗車券
- ペイパー・バック・ライター
- エリナー・リグビー
- 抱きしめたい
この時点で、初めて入手した曲は赤字で示してあります。
しかし、今見返してどう考えても効率悪いような気がしてならないのですが
「バッド・ボーイ」ただ1曲の為にこのアルバムを買ったような気もします。
この辺は昨今の音楽ビジネスでもさほど変わらないやりかたの様で(笑)
次に考えるのは「マジカル・ミステリー・ツアー」の購入。
このアルバムは今でこそオフィシャルCDになってますが、元々イギリスでは2枚組EPとして
発売されたものです。収録曲を見ると全ての曲がこの段階で未所時。
さて、この段階でまだ持ってない曲を振り返ってみましょうか。
- ラヴ・ミー・ドゥ(シングルバージョン)
- サンキュー・ガール(フロム・ミー・トゥ・ユーのB面)
- アイル・ゲット・ユー(シー・ラヴズ・ユーのB面)
- ジス・ボーイ(抱きしめたいのB面)
- 抱きしめたい(ドイツ語)
- シー・ラブズ・ユー(ドイツ語)
- ロング・トール・サリー(EP)
- アイ・コール・ユア・ネーム(EP)
- スロー・ダウン(EP)
- マッチボックス(EP)
- シーズ・ア・ウーマン(アイ・フィール・ファインのB面)
- イエス・イット・イズ(涙の乗車券のB面)
- アイム・ダウン(ヘルプ!のB面)
- レイン(ペイバー・バック・ライターのB面)
- レディ・マドンナ(シングル)
- ジ・インナー・ライト(レディ・マドンナのB面)
- ヘイ・ジュード(シングル)
- レボリューション(ヘイ・ジュードのB面)
- ゲット・バック(シングルバージョン)
- ドント・レット・ミー・ダウン(ゲット・バックのB面)
- ジョンとヨーコのバラード(シングル)
- オールド・ブラウン・シュー(ジョンとヨーコのバラードのB面)
- アクロス・ザ・ユニバース(バード・バージョン)
- レット・イット・ビー(シングル・バージョン)
- ユー・ノウ・マイ・ネーム(レット・イット・ビーのB面)
当時中学生の自分にはとてつもなく遠い道に見えました・・・・
効率よくアルバムで買うためにどうすればいいのかを模索して次に選んだのは
アメリカ編集盤の「ヘイ・ジュード」。
収録曲は以下。
Side A
- キャント・バイ・ミー・ラヴ
- 恋する二人
- ペイバー・バック・ライター
- レイン
- レディ・マドンナ
- レボリューション
Side B
- ヘイ・ジュード
- オールド・ブラウン・シュー
- ドント・レット・ミー・ダウン
- ジョンとヨーコのバラード
6割の高打率というこのアルバム。とっても重宝しましたよ(笑)
ステレオバージョンだとかなんだとかはまだ2の次の状態でした。
そして、この段階で少し頭を抱えたのは事実。
なにしろEP盤の「ロング・トール・サリー」なんて見たこともなかったわけです。
しかし調べてみると「レアリティーズ」というコンピレーションアルバムがあるのを発見!
元々はボックスセットの「The Beatles Box(1977年)」に付いてたボーナスアルバムだったけども
それが単独でも後々リリースされた事を突き止めたんですよ。
自転車に乗ってあちこちの中古レコード屋を探し回りました。強制丸刈り中学生でした(笑)
収録曲は以下
Side A
- アクロス・ザ・ユニバース(バード・バージョン)
- イエス・イット・イズ
- ジス・ボーイ
- ジ・インナー・ライト
- アイル・ゲット・ユー
- サンキュー・ガール
- 抱きしめたい(ドイツ語)
- ユー・ノウ・マイ・ネーム
- シー・ラブズ・ユー(ドイツ語)
Side B
- レイン
- シーズ・ア・ウーマン
- マッチボックス
- アイ・コール・ユア・ネーム
- バッド・ボーイ
- スロー・ダウン
- アイム・ダウン
- ロング・トール・サリー
このとてつもない高打率!!見つけた時本当に声が出たのを覚えてますね。
「バッド・ボーイ」と「レイン」のカブリぐらい屁の突っ張りにもなりませんよ(笑)
さて、この段階であと残っている曲は以下
- ラヴ・ミー・ドゥ(シングル・バージョン)
- ゲット・バック(シングル・バージョン)
- レット・イット・ビー(シングル・バージョン)
そう、もう残りはシングルバージョン(明確な違いがある、というレベルの)のみになりました。
あとはシングルを探すだけ・・・なのに!
「ゲット・バック」と「レット・イット・ビー」に関してはもうおとなしくシングルを買いました。
そして残るは「ラヴ・ミー・ドゥ」のリンゴバージョンのみなのですが、
これは元々、初回のみのプレスだけの発売で後は全てアンディバージョンに差し替えられており
しかもマスターテープも破棄されている、という経緯の物。
一応、「ラヴ・ミー・ドゥ」のシングル(日本盤)も買ってみましたよ。
思いっきりタンバリン入ってて「なんじゃいアルバムバージョンやないか!」となりましたが(笑)
そして探すに探しまくって見つけたのが「レアリティーズVol.2」。
このアルバムに唯一リンゴバージョンが収録されていたのです。
確か大阪のGET BACKで見つけたんだっけなあ。狭い店でしたねあそこは(笑)
これを見つけた時に「全曲を制覇」という僕の旅は終わった気がしました。
しかし、この「レアリティーズVol.2」に収録されていた
- 「アンド・アイ・ラヴ・ハー」の6回繰り返しバージョン。
- 「ヘルプ!」のモノラルバージョン(歌詞違い)
- 「アイム・オンリー・スリーピング」のミックス違い
- 「アイ・アム・ザ・ウォルラス」のミックス違い
- 「ペニー・レイン」のトランペットバージョン
- 「ドント・パス・ミー・バイ」のモノラルバージョン
などを聞いてしまったのが悪かった。
「なんやこのモノラルとかいう奴は・・・」
そしてタイミング良く1986年の「来日記念公演20周年記念」でのモノラルアルバムの再発、というドンピシャのリリースに、僕はどんどん泥沼にハマって行ったのです・・・・
とまあ、こんな昔のお話です。
それがあったからこそ、ビートルズを今でも大好きなままでいれるのかもしれませんね(笑)
若い頃に費やした時間と手間、それは多分消えることのない財産なのでしょう。
(他にもっと有意義な・・・)って声も聞こえてきそうではありますが、
後悔なんてしちゃあいませんよ。
こういう思い出があるからなんとなく「パスト・マスターズ」は腹が立つんですよね(笑)