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The Long And Winding Road

The Long And Winding Road

邦題
ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード
作者
Lennon/McCartney(ポールの作品)
リードヴォーカル / コーラス
ポール / -
使用楽器
  • Piano (Paul)
  • Fender Bass VI(John)
  • Fender Telecaster (George)
  • Ludwig (Ringo)
  • Hammond Organ (Billy Preston)
  • Orchestra , Female Cholus

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レコーディング・データ

ビートルズの12枚目の英国オリジナルアルバム、そしてラストアルバムとなった「レット・イット・ビー」の10曲目に収められているナンバー。
1970年5月8日に発売されているこのアルバムだが、録音は前アルバム「アビイ・ロード」より前に行われている。
作者のポールがリード・ヴォーカルを取っている。

この曲が録音開始されたのは1969年1月26日。サヴィル・ロウのアップルスタジオ。
この日のテイクは後に「The Beatles Anthology 3」に収められた。

1969年1月30日にビートルズはアップルビルの屋上でコンサート、および録音を行ったのだが、
その翌日である1969年1月31日にはアップルスタジオで「屋外向きでない曲(静かな曲)」のセッションを行った。
その際にこの曲が7テイク(テイク番号は13~19)録音されている。
未発表アルバム「ゲット・バック」にはこのセッションから第19テイクが使用された、と書かれているが・・・

1970年4月1日。ビートルズ名義で行われた最後の録音セッション。
この日はリンゴだけが参加してドラムを叩き、女声コーラス14名+オーケストラ36名のオーバーダブが行われた。
このバージョンがアルバム「レット・イット・ビー」に収録されたのである。

ミックス、テイク違い&リマスター

  1. The Beatles Anthology 3」に、1969年1月26日のテイクが収録されている。
    これはフィル・スペクターによるオーケストラがオーバーダブされる前のシンプルな演奏である。
    が、ライナーに書かれている「アルバム『レット・イット・ビー』と同じもの」という記述と、マーク・ルウィソーンの「ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版」の記述に矛盾が生じている。
    確かに「レット・イット・ビー」収録のポールのヴォーカルトラックはこの1月26日のテイクと同じである。
    しかし、このアンソロジーに収録されたバージョンは未発表アルバム「ゲット・バック」に収められた物と全く同じであり、「ビートルズ・レコーディング・セッション」の「『ゲット・バック』には1月31日のバージョンが収められた」という記述とも違うし、「フィル・スペクターは1月31日のテイクにオーケストラを重ねた」とも書いてある。
    もしアンソロジーのライナーが正しければ、リリースされたものは1月26日のテイク以外は一切使用していない、という事になるので、どっちが正しいのかをぜひ知りたい所である。
  2. レット・イット・ビー...ネイキッド 」には1月31日のテイクが使用されている。
    間奏がビリー・プレストンによるハモンドオルガンになっている。ポールの歌詞も一部違う。
    なお、映画「レット・イット・ビー」で見られる演奏シーンは1月31日のものである。

こぼれ話

  1. もともと「オーバーダブをしない」というコンセプトで始まったこのアルバムのセッションだが、いつの間にかオーケストラと女声コーラスをダビングされたポールはかなり激怒したらしい。
  2. 1984年の映画「ヤァ!ブロードストリート」でポールは6曲のビートルズナンバーを(スタジオ作品としては)初リメイクしているが、この曲も取り上げられている。
    メロウなサックスで始まるなんともAORなアレンジがなんともいい感じである。
    ちなみに管理人は一番最初にこの曲を聴いたのがこのバージョンであった。
    だからこのオーケストラバリバリの「レット・イット・ビー」バージョンを聞いたときは目が点になったもんである。
    なお、ポールは1990年にも「フラワーズ・イン・ザ・ダート」のボーナスCDにも、この曲のリメイクバージョンを収録している。
  3. 後年、ポールはなにかの授賞式でスペクターに対してのコメントを求められた時に
    オーケストラと女声コーラスをダビングされる前に家に帰るよ」と皮肉たっぷりのコメントをしたとか。

聴き放題サービスでのビートルズの取扱状況

Amazonプライムミュージック

ビートルズ・オリジナルアルバムはAmazonプライムの特典である「Amazon Prime Music」で「ウィズ・ザ・ビートルズ」「ビートルズ・フォー・セール」「イエロー・サブマリン」を除いて聴き放題に含まれています。(いずれも2009年リマスターのみ)

Amazonジャパンのプレスリリースはこちら。

なぜこの3つが省かれているのかが謎ですが、単体での購入もお忘れなくという事なのかも知れません。
Amazonプライムはお急ぎ便の使用や送料無料、プライムビデオなど様々な特典を含んで月間400円、年間3,900円という価格で提供されています。
ちなみにプライムビデオの方では無料のビートルズ映像作品はありませんでしたし、公式の映画やコンサートフィルムは取り扱い自体がありませんでした。
頻繁にAmazonを使う、という事であれば加入するのもよいかも知れませんがビートルズを全て楽しみたい!という方には微妙かも。

Google Play Music

Googleが提供しているGoogle Play Musicの状況はオリジナルアルバム(アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントペパーの50周年含む)は全て配信されていますが、BBCセッション、レット・イット・ビー・ネイキッドは見当たりませんね。その代わりトニー・シェリダンものやハンブルグものなど少々怪しそうな物もラインナップされてるのがちょっと面白いです。
こちらは月額980円です。
公式サイトはこちら

Spotify

Spotifyでの状況はGoogle Play Musicと同じ取り扱い状況ですが、時折広告が入ったり使用時間の制限があるものの公式アルバムの曲は全曲聴けるようになっています。
この制限を外したり、ダウンロード可能にするには月額980円の使用料が必要になります。
公式サイトはこちら

Apple Music

音楽配信サービスの大御所(笑)といえばやっぱりAppleですが、ビートルズの取り扱い状況は他よりも充実しており、BBCセッション、ネイキッド、イエロー・サブマリンソングブック、そしてなんとU.S.Albums(!)も含まれています。但しこれらは単体購入のみでしか聞けないものもあります。

オリジナルアルバム、アンソロジー3つ、ハリウッドボウル、サージェントの50周年エディションまでが聴き放題プランの中に含まれているので、ビートルズを楽しみたいのであればApple Musicが今の所最良の選択と言えるでしょう。

惜しむらくはモノラル盤の取り扱いがないところですが、AppleにはiTunes独占配信だった「The Beatles Bootleg Recordings 1963」があるのが大きいですね。
このアルバムも月額プランで聴けるものの中に入っています。

月額プランは個人では980円。ファミリープラン、1480円もありこちらはこの金額で6人までアクセス可能です。

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